Big Oがニューアルバムをドロップすれば、アメリカのヒップホップシーンに即座に新しい風が吹く。最新作のタイトルは『Water to Wine』。その名の通り、水がワインに変わるような変化を全編で感じることができる。雲から降る水が荒れた海のほとりでワイングラスに注がれる手書きのカバーアートも、この作品の深みを完璧に表現している。
特に「Wine」はハイライトとして際立っており、編集部を一瞬で虜にした。クラシックでノスタルジックなブーンバップ・ビートに、ソウルフルなボーカルサンプルが重なり、曲に信じられないほどの温かみを与えている。Big Oは、内面の葛藤や信仰、そして変化への強い意志を、誠実なフローで語りかける。
彼の声には、内省的なリリックをリアルに伝えるための絶妙な荒々しさがある。ビートに身を任せながら、一言一言が胸に響く。魂のこもった、飾らない本物のラップを愛するすべての人にとって、このアルバムは必聴の一枚だ。